抗うつ薬は含まれている成分や、作用がさまざまあります。自分の症状や悩みに合わせて選ぼうと思っても、どれがいいのか悩む人も多いのではないでしょうか？
また、抗うつ薬を服用するにあたって、気をつけたいポイントもあります。この記事では抗うつ薬の種類や選び方、購入する方法などをご説明します。
抗うつ薬の種類の違いとは？
抗うつ薬は主に次の6つのグループに分けられています。
三環系
四環系
SSRI
SNRI
NaSSA
S-RIM
それぞれの特徴と主な薬の名前を見ていきましょう。
三環系
三環系抗うつ薬は、はじめて開発されたうつ病の治療薬です。薬の効果がとても強いですが、その分副作用が強いです。
現存するうつ治療薬の中でも、効果が高い分副作用が強い性質から、今はあまり使用されていません。現在は開発が進んでいる新しい抗うつ薬ほど、従来よりも副作用がおさえられています。
アモキサピン(アモキサン)
ノルトリプチリン(ノリトレン)
アミトリプチリン(トリプタノール)
など
四環系
四環系抗うつ薬は、脳内の神経伝達物質の働きを改善するための薬です。うつ病による意欲の低下を防ぐために、ノルアドレナリンの働きを正常に戻す働きがあります。
マプロチリン(ルジオミール)
セチプチリン(テシプール)
ミアンセリン(テトラミド)
など
SSRI
幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの働きを強めるための成分が含まれています。うつ病はセロトニンの部分泌が少なく、幸福感や癒しを感じにくい状況になっていることが症状を引き起こす理由の1つです。
そのため、今でも主流の抗うつ薬として使用されている薬が複数存在します。
パキシル
ジェイゾロフト
デプロメール
など
SNRI
放出されたセロトニンと、ノルアドレナリンが、再び細胞内に入らないようにすることで、神経伝達をスムーズにします。
セロトニンによって抗うつ作用があり、抗不安作用もあるのです。今でもSSRIとともに主流の抗うつ剤として処方されています。
トレドミン
サインバルタ
イフェクサーSR
など
NaSSA
2010年台から登場した比較的新しい抗うつ薬です。幸せホルモンである、セロトニンの分泌量を増加させて、やる気低下につながるノルアドレナリン不足の解消につなげます。
リフレックス
レメロン
など
S-RIM
最新の抗うつ薬として開発されたものが、S−RIMです、
これまでのセロトニンの分泌を増やす抗うつ薬の作用にプラスして、セロトニン受容体の調節もサポートします。
セロトニンだけでなく、ノルアドレナリン、ドーパミン、アセチルコリン、ヒスタミンなどの意欲につながるホルモンを調整します。
トリンテックス
抗うつ薬を飲むときの注意点
抗うつ薬は、飲み方に注意が必要な薬です。正しい方法通りに服用しないと、副作用がさらに強く出てしまったり、日常生活に影響が出たりするリスクが高まります。
うつ病の薬物治療を進めていくうえで、知っておきたい注意点をご説明します。
規則正しく服用する
うつは数日薬を飲んだだけで、風邪のように完治する病気ではありません。毎日欠かさず薬を飲み続けていくことで、血中濃度が保たれてしっかりと調子を整えられるのです。
飲む時間がばらばらだったり、飲む量が変わったりすると、思うような効果が得られません。かえって副作用が長く続いたり、副作用の症状が強く出たりする原因になるため、十分注意しましょう。
また飲み忘れがないように、薬を服用したら記録することも大切です。
数か月単位での服用を考える
抗うつ薬はすぐに効果が出るものではなく、日々の調子を少しずつ整えていくためのものです。効果にも個人差があり、同じ薬でも相性によってはなかなか変化が出ないといった方も少なくありません。
最低でも2週間から1か月は服用を続けないと、これまでと何も変化を感じない可能性が高いのです。数日服用して、特に気持ちに変化がないと感じても、まずは1か月以上続けてみましょう。
自己判断で服用をやめない
うつ病はいったん落ち着いても、再発しやすい病気です。症状が落ち着いて健康になったと思っても、服薬をやめた瞬間、離脱症状が強く出てしまい日常生活に影響が出るリスクがあるのです。
だるさやイライラ、不眠などの症状が強く、薬をやめたことが強いストレスになる可能性もあります。自己判断でいきなり服用を中止しないで、少しずつ量を減らして様子を見ましょう。
抗うつ薬の副作用
抗うつ薬を服用するうえで、知っておきたいことが副作用が起こりやすいことです。
特に飲み始めた初期は、次のような副作用が強く出やすいのです。
だいたいは2週間ほどで副作用が落ち着き、改善していきますがあまりにも長い間副作用が続くときには、医師に相談しましょう。
・NaSSA
強い眠気、ふらつき、体重増加など。・SNRI
全体的に副作用は少なめですが、離脱症状が出やすいです。
吐き気、下痢、不眠など。・SSRI
全体的に副作用は少なめですが、離脱症状が出やすいです。
吐き気、下痢、性機能障害、不眠など。・四環系抗うつ薬
副作用は控えめですが、効能もやや弱めです。
眠気、ふらつきなど。・三環系抗うつ薬
効果は高いですが、全体に副作用が出やすいです。
口の渇き、便秘、立ちくらみ、眠気、体重増加など。引用：品川メンタルクリニック
抗うつ薬の離脱症状とは？
抗うつ薬は依存性が低い物ではありますが、突然減薬してしまったり、服用を完全にやめたりすると離脱症状が出てしまう可能性があります。
この離脱症状とは抗うつ薬によってセロトニンが維持されていたところ、一気に分泌量が減ってしまうことで起きる心身の変化です。たとえば主な離脱症状には次のようなものがあります。
- 頭痛
- 倦怠感
- めまい
- 吐き気
- 不安感
- 耳鳴り
- しびれ
風邪のような症状のほかに、精神的にも不安感や焦燥感が強く出てしまうことがあります。
また、SSRIなどの一部の抗うつ薬の特徴として、通称「シャンビリ」と呼ばれる離脱症状が出ることもあります。
これは金属のような「シャンシャン」とした耳鳴りと、「ビリビリ」という手足のしびれがあらわれるもの。耳鳴りとしびれが強く出ると、日常生活もままならなくなってしまいます。
だからこそ減薬は慎重に検討することをおすすめします。症状が落ち着いたあとに、薬を減らした結果上記のような離脱症状が出てしまうため、再発したのではないかと考える人もいます。
しかし、実際は離脱症状による変化が大きいのですが、病気が再発したと薬の量をさらに増やしてしまう可能性があるのです。このような離脱症状を防ぐためにも、時間をかけて少しずつ薬を減らすことが大切です。
抗うつ薬は薬局やドラッグストアで市販されている？
日本では抗うつ薬を市販していません、ドラッグストアや薬局では取り扱いがなく、基本的に病院への受診が必要です。
市販されている、イライラを落ち着ける、不眠解消といった市販薬は、漢方を使っているなど効き目もマイルドであり、処方される抗うつ薬とは異なるものです。
特に受診せず、副作用が少ない方法で治療したいのなら、このような漢方や天然成分のサプリメント、医薬部外品の服用がおすすめです。しかし、効果が出づらいためうつ症状がつらい方や、治療をきちんと行いたい方は、医薬品の抗うつ薬を服用しましょう。
海外からの個人輸入で購入できる
医薬品の抗うつ薬は、市販されていません。個人で国内では購入できないですが、海外通販を利用すれば医師からの処方不要で抗うつ薬を手に入れられるのです。
定期的に通院することが難しい人や、精神科に通院すること自体がストレスで避けたいといった方は、個人輸入を検討してみてはいかがでしょうか。
個人輸入で購入できる、海外製の薬は商品名やパッケージが違いますが、含まれている成分が日本のものと同様です。副作用や期待できる効果も同じだからこそ、安心して服用できるのです。
個人輸入は2～3週間かかる
ただし、気を付けたいのは海外から取り寄せる分、購入してから手元に届くまで時間がかかることです。
すぐに服用を始めたいのであれば、時間を作って医師による診察と処方を受けましょう。
また、継続して服用するため、切らさないように購入するタイミングにも注意が必要です。むやみに服用したあとに中断してしまうと離脱症状によって、吐き気や頭痛、うつ症状が強まるといった可能性が出てきてくる原因になる。
余裕を持って購入するようにスケジュールに注意してください。
抗うつ薬の副作用で太るのは本当？
抗うつ薬を飲むと太ると言われているのは、一部の種類には体重増加があるためです。
たとえば三環系であるトリプタノール、ＮaSSaのレメロンは、体重増加が副作用として記されています。抗うつ薬には、食欲増進や代謝を抑制する働きがあり、食べてもなかなかカロリーが消費されずに、太ってしまう可能性があるのです。
抗うつ薬によって体重増加のリスクが気になる方ほど、意識的に食事量を制限していきましょう。また、毎日簡単なストレッチなど、うつ症状に影響が出ない範囲での運動を心がけることがポイントです。
まとめ
抗うつ薬は一度飲むとやめられなくなるイメージがありませんか？
実際のところは、きちんと少しずつ減薬すれば離脱症状も少なく、依存しないでやめられるものです。うつ病の治療は長期間に及びます。
抗うつ薬はそんなうつ病のつらい症状を落ち着けて、日常生活を取り戻すためのものです。減薬する際は離脱症状に注意して、量を調整したりいきなり断薬したりしなければ、そこまで副作用や離脱症状に怯える心配はありません。
海外通販であれば、医者に行く時間がない人も自宅にいながら取り寄せられます。興味のある人は、海外通販を利用してみてはいかがでしょうか。
