痛風は強い足の痛みに苦しみ、日常生活にも影響が出てしまう病気です。
何を食べるかによって、痛風の症状が悪化することもあれば、予防にもつながるのです。
痛風を悪化させる食べ物、良い食べ物をご紹介します。また日々の生活で、痛風を予防するための方法とともに説明してるため、ぜひ参考にしてください。
痛風は食べ物を選ぶことが予防と改善になる
そもそも痛風は、尿酸値が高くなることで脚を中心に痛みやしびれが出る病気です。
正常な尿酸値は、7.0㎎/dLでありこの基準値を超えている場合、高尿酸値と診断されるのです。
この高い尿酸値の状態が続くと、痛風を発症しやすくなるため食生活の見直しが重要です。
尿酸が多くなると、体内で結晶化して、関節に溜まり炎症を起こすのです。この尿酸は、プリン体が甘草で分解される際に、作ら得るものです。
プリン体を多く含んだ食事を続けていれば、尿酸の結晶かが進み痛風の発作を起こしやすくなるのです。特に足の親指の付け根などに、歩けないほどの激痛が走ります。
さらに患部が腫れるなどの症状が出てしまうことで、日常生活に大きく影響してしまいます。そんな痛風を防ぐには、日頃の食生活の改善がポイント。
痛風への影響が少ない、健康的な食事を続けることを心掛けましょう。
痛風に悪い食べ物・飲み物とは?
食べることで痛風の発作が起こりやすい食材はさまざまあります。
健康管理のためにも、ぜひ日頃から使う避けたい食べ物をご紹介します。理由とともにまとめているため、ぜひ参考にしてください。
プリン体が多い食べ物
- レバー
- ビール
- 白子
- 牛肉や豚肉
- 魚の干物
- 車エビ
- タコ
このようにプリン体を多く含む食品は、肉類や干物にした魚、魚介類の一部などが中心です。
白子やレバー、牛肉と言った食品は、カロリーも高くプリン体もたっぷりと含まれています。白子やレバーは普段あまり食べない食材である人も多いですが、年末年始の忘年会や新年会、温泉旅館といった豪華な食事を食べる機会は要注意です。
プリン体を多く含む食品を頻繁に食べていると、尿酸による結晶化が進みやすくなってしまうのです。
普段節制しているつもりでも、一度にプリン体が多い食材をとってしまうと、痛風発作が起きる原因になるので要注意です。もし食べる場合は量を控えめにするなど、意識して食事内容を考えることが大切です。
基本的にアルコールは控える
痛風の原因として特に注意したいものが、ビールをはじめとするアルコール類です。
ビールのプリン体は、100g中に5.7㎎と多く、中ジョッキ1杯で17㎎ものプリン体が含まれています。ビールを何杯も飲む人や、晩酌が習慣になっている人は、毎日継続してプリン体を多く摂っている状態になってしまうのです。
また、気を付けたいのはそもそもアルコール自体に、血中尿酸値を上昇させる働きがあることです。
つまり、食材と比較するとそこまでプリン体が多くないように見えても、実際はプリン体だけでなく尿酸値自体が上がるため、痛風の症状が出やすいのです。
お酒のプリン体の含有量は次の通りです。
※100gあたりの含有量
- ビール:5.7㎎
- 日本酒:1.5㎎
- ワイン:0.4㎎
- ウイスキー:0.1㎎
- 焼酎:0.1㎎
ビールがもっとも少なく、ウイスキーや焼酎といった蒸留酒はプリン体が少ないです。
ほかのアルコールにもプリン体が含まれているため、飲み会などでいろいろなお酒を飲んでいると、一気にプリン体の摂取量が増えます。
お酒のつまみの食べすぎ
お酒だけでなく、一緒に食べるつまみによっても痛風の発作リスクは高まります。
たとえば、ビールを飲みながら焼肉ともなれば、どちらもプリン体が多い食材たちです。さらにアルコールによって、血中尿酸値が上がる作用も組み合わさって、ますます痛風リスクが高まってしまうのです。
酔っぱらっていると、しょっぱいものを食べたくなったり、気づかないうちに量を食べていたりと、どんどん不健康な食事内容になってしまいます。
痛風だけでなくほかにも高血圧などの病気のリスクが高まるため、十分に注意しましょう。
高カロリーな食事
痛風を引き起こしやすいのは、肥満体の人です。肥満体の人は、高尿酸値によって発症する危険度が高いと言われています。
その数字は標準体型であるBMI21~23に対して、BMI30以上の人は3.26倍ものリスクがあると報告されているのです。
高尿酸血症と肥満の関係は深く、国内はもちろん海外でも多くの研究で強い関連性があることが明らかとなっています。
肥満とは「脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積した状態で、体格指数(BMI:BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))以上のもの」とされています。
例)体重80kg、身長170cmの場合
80÷1.7÷1.7=27.68……(BMI25以上が肥満)」
そのため、日頃からカロリーを控えて体型維持を心掛けることも大切です。また、見た目ではそこまで肥満体型に見えなくとも、内臓脂肪が多い隠れ肥満の可能性があります。
食生活が乱れている人に多く、筋肉量が少ないため一見痩せているようですが、体脂肪が高く非常に痛風リスクが高い状態です。
摂取カロリーを控えると同時に、高脂質や高糖質の食事はできるだけ避けましょう。
摂取カロリーの目安は次の通りです。
活動量の少ない成人女性の場合は1400~2000kcal程度、男性は2200±200kcal程度の1日の摂取カロリーを目安にしてください。
痛風に良い食べ物・飲み物とは?
痛風の予防につながるような、体にいい食材や食べ方をご説明します。普段食べるものを変えるだけで、一気に体調が良くなる可能性も十分にあるのです。
プリン体が少ない食べ物
- 野菜類
- 米・小麦などの穀類
- 卵
- ヨーグルト・チーズ
- 豆類
- きのこ類
プリン体が少ない食べ物は、野菜類や穀類がおすすめです。タンパク質をとるのなら卵や、豆類などの乳製品、野菜からとりましょう。
特にきのこ類や豆腐の組み合わせは、食物繊維が豊富なうえ低カロリーです。これらの食材を中心に食事することを心掛けると、カロリーや脂質、糖質もおさえられるうえ、痛風リスクの低下につながるのです。
痛風リスクを下げる飲み物をとる
- コーヒー
- ビタミンC飲料
- 乳製品
痛風リスクを下げるには飲み物もおすすめです。特にコーヒーは、消費量が多い人ほど、痛風の発生率が減少するという結果が報告されています。
2016年に発表された複数の論文をもとにした解析によると、コーヒーの消費量が多いと、逆に痛風の発生率が43%に減少することがわかりました(95%信頼区間:31%から59%)
また、17万人の日本人および3000人の痛風をもつ男性を対象した防衛医大の報告でも「尿酸値レベルの調整した後でもコーヒー消費量の増加による痛風リスクが50%減少する」ことが示されています。(95%信頼区間:31%-81%)
コーヒーの飲み過ぎはカフェインの過剰摂取になるため、1日2~3杯を目安に摂りましょう。特に食事後にコーヒーでの一服を習慣化すれば、その分尿酸値レベルの減少につながります。
同じく痛風を予防する食材には、乳製品があるためコーヒーに牛乳を加えてコーヒー牛乳やカフェオレにして飲みましょう。できれば砂糖は入れずに、低脂肪牛乳にすると、カロリーや糖質をおさえられます。
また、ビタミンCも痛風予防につながる尿酸値減少効果が報告されています。ビタミンはレモンやオレンジといった柑橘類を中心に含まれており、緑黄色野菜なども意識して摂るようにしましょう。
尿酸値を下げるには尿酸降下薬を活用しよう
尿酸値を下げるには、地道な食事改善や適度な運動による、生活習慣の見直しが大切です。しかし、尿酸値をすぐに短期間で下げることは難しいものです。
また、どうしても仕事などの付き合いでアルコールを飲んでしまったり、プリン体が多い食事を摂ってしまったりすることもあるでしょう。
そんな時こそ、痛風の治療でも用いられる尿酸値をコントロールするための尿酸値下降薬がおすすめです。尿酸の生成自体をおさえる薬や、尿酸排出を促すための薬など、目的に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
通常は尿酸値下降薬を購入するために、医師による処方箋の発行が必要です。しかし、海外通販であれば市販薬のように購入できるため、なかなか診察する時間がとれないといった方にも便利です。
痛風発作には痛み止めがおすすめ
痛風の痛みが出てしまったら、痛み止めによる処方が定番です。市販の痛み止めでも、もちろんある程度の緩和効果が期待できます。
しかし、痛風のような強い痛みをおさえるには、市販薬とは違ったより効果が高い処方の痛み止めを服用します。海外通販であれば、処方によって購入できる、インドメタシンやボルタレンなどの薬を入手できます。
痛風発作は、通常の痛み止めではあまり効果が得られない可能性もあります。特に仕事中など、どうしても休めない時期の痛風発作はとてもつらいものです。
だからこそ、自分に合った痛み止めを常備しておくことで、日常生活への影響も最小限にできるのです。食事管理をすることも大切ですが、同時に痛みが出た時の予防も考えておきましょう。
突然やってきてしまった痛風の発作に長く苦しむ前に、痛み止めを常備しておいてみてはいかがでしょうか。
まとめ
痛風は一度発症すると、食べ物次第で何度も発作が起きるつらい病気です。しかし、痛風の原因になる尿酸の結晶化を起こさないために、できるだけ食生活を見直して尿酸値が上がりづらい料理を摂ることが予防になるのです。
場合によっては、尿酸値を下げるための尿酸値加工薬、発作の痛みを和らげるための痛み止めを併用しましょう。また、薬に頼りすぎずに食生活や運動習慣を見直すことも大切です。
また、症状がひどいときには無理しないで、医師に相談するよう心がけてください。