睡眠薬を服用して翌日に残りやすい眠気の正体とは|原因と向き合い方を整理
※本記事は医師・薬剤師監修のもと、医学的・薬学的知見に基づいて作成された健康コラムです。
「寝られたのに朝がつらい」という違和感
睡眠薬を服用すると確かに寝つきは良くなったものの、翌朝になっても頭がぼんやりする、体が重い、日中まで眠気が続くといった経験をしたことがある人は少なくありません。この「翌日に残る眠気」は、副作用のように感じられがちですが、いくつかの要因が重なって起こる現象です。
眠気の正体を正しく理解することで、不安を減らし、自分に合った向き合い方を見つけやすくなります。
原因① 薬の作用時間が体質に合っていない
睡眠薬には、作用時間の短いものから長いものまで複数のタイプがあります。入眠を助けることを目的とした短時間作用型もあれば、睡眠を維持するために中〜長時間作用するタイプもあります。
翌日に眠気が残りやすい場合、薬の作用が起床後まで続いている可能性があります。特に、体内での薬の分解や排出のスピードには個人差があるため、同じ薬でも「残りやすい人」と「残りにくい人」が存在します。
原因② 睡眠の「量」は増えても「質」が整っていない
睡眠薬によって眠る時間は確保できても、睡眠の質が必ずしも理想的とは限りません。薬の影響で眠りが浅くなったり、自然な睡眠リズムと異なる状態になると、起床時にすっきり感を得にくくなることがあります。
この場合、「眠気が残る」というよりも、「脳が完全に目覚めきれていない感覚」として自覚されることが多いのが特徴です。
原因③ 服用タイミングと生活リズムのズレ
睡眠薬は、服用するタイミングによって体感が大きく変わることがあります。就寝直前ではなく、眠くなる前に服用してしまったり、就寝時間が日によって大きく異なる場合、薬のピークと起床時間がずれてしまうことがあります。
その結果、朝になっても薬の影響が残り、「まだ眠りの途中」のような状態になりやすくなります。
原因④ 睡眠不足や疲労の蓄積が隠れている
睡眠薬を使っているからといって、体の疲労が完全に回復しているとは限りません。慢性的な睡眠不足やストレス、生活リズムの乱れが続いている場合、薬で眠れても回復が追いつかず、翌日の眠気として現れることがあります。
このケースでは、眠気の原因が「薬そのもの」ではなく、背景にある生活習慣であることも少なくありません。
眠気が残りやすいときに意識したいポイント
翌日の眠気が気になる場合は、まず「薬が合っていないのでは」と決めつける前に、いくつかの視点で状況を整理することが大切です。
・作用時間が自分の睡眠時間に合っているか
・服用から起床まで十分な時間が取れているか
・就寝・起床時間が安定しているか
・日中の疲労やストレスが溜まりすぎていないか
こうした点を見直すことで、眠気の感じ方が変わるケースもあります。
「眠気=悪いこと」と考えすぎない
睡眠薬を使い始めたばかりの時期や、生活環境が変わった直後は、一時的に眠気を感じやすくなることもあります。必ずしも異常や危険なサインとは限らず、体がリズムを調整している過程で起こる場合もあります。
大切なのは、眠気を我慢し続けることではなく、「なぜ起きているのか」を理解し、自分の生活や睡眠環境と照らし合わせて考えることです。
まとめ|翌日の眠気は複数の要因が重なって起こる
睡眠薬を服用した翌日に残る眠気は、薬の作用時間、体質、睡眠の質、生活リズムなど、さまざまな要因が重なって生じます。必ずしも薬が悪いわけではなく、使い方や環境との相性が影響しているケースも多くあります。
眠気の正体を知ることで、不安を減らし、より納得感のある睡眠改善につなげることができます。焦らず、自分の状態を観察しながら向き合うことが大切です。
※本記事は医師・薬剤師監修のもと作成された健康情報コラムです。

