睡眠薬をやめたい人が取るべきステップ
監修:医師・薬剤師監修
はじめに
睡眠薬は不眠症の改善に有効な治療手段ですが、「飲み続けるのが不安」「そろそろ減らしたい」と感じる方も多くいます。実際、依存や離脱症状を心配して自己判断で急に中止し、逆に強い不眠へ戻ってしまうケースも少なくありません。
本記事では、医師の推奨する安全に睡眠薬を減らすステップを解説し、実際に減薬に成功した人の体験談や副作用レビューも紹介します。
睡眠薬をやめるために理解すべきポイント
● 1. 睡眠薬には種類がある
睡眠薬は作用時間や強さが異なります。
- 超短時間型:マイスリー、アモバンなど(寝つき改善)
- 短時間型:レンドルミンなど
- 中時間型:サイレース、ロヒプノールなど
- 長時間型:ドラールなど(熟睡と夜間覚醒に効果)
種類により減薬方法が違うため、まずは自分の薬のタイプを正確に知ることが大切です。
● 2. 急にやめると「反跳性不眠」が起きやすい
睡眠薬を急に中止すると、脳が過敏になり、
・以前より眠れない
・動悸や不安感
・眠気はあるのに寝付けない
といった“反跳性不眠”に襲われることがあります。
これが「睡眠薬がないと眠れない」と感じさせる原因のひとつです。
睡眠薬をやめるための具体的ステップ
● ステップ1:いきなりやめない。まずは分量を減らす
医師は「頭痛薬をやめるように、睡眠薬を突然中止してはいけない」と強調します。
例)マイスリー10mg → 7.5mg → 5mg → 2.5mg と段階的に減らす。
● ステップ2:隔日服用に切り替える
毎日→1日おき→2日おき と徐々に間隔を空けていきます。
体が自然な眠気を取り戻す時間を確保できます。
● ステップ3:作用の短い薬へ切り替える
長時間作用型は離脱が強いため、医師の判断で短時間型へ切り替えるケースがあります。
● ステップ4:睡眠環境の改善
- 寝る前のスマホを30分控える
- 入浴は寝る1〜2時間前
- 寝室の温度は18〜22度を維持
- 寝る直前の飲酒を避ける
薬の力ではなく、自分の睡眠力を取り戻すために最も重要なステップです。
● ステップ5:睡眠サプリを低用量で併用する
メラトニン・テアニンなどは離脱症状の軽減に役立つケースがあります。(※医師相談を推奨)
実際の体験談:40代女性のケース
10年以上マイスリーを服用し続けていたMさん(40代女性)は、医師と相談して減薬をスタート。
1か月目:半量に減らす
寝付くまでの時間は少し長くなるが、強い不安はなし。
2か月目:隔日服用へ
睡眠の質は日によって違うが、夜中に何度も起きる状態は改善。
3か月目:完全中止
最初の3日は寝付きが悪かったものの、その後は自然入眠が戻り、朝のだるさも減少。
Mさんは「薬なしで眠れる日は本当に達成感があった」と語っています。
最初は、今まで通りの量を飲まないことに不安があったが、徐々に寝れることがわかると達成感があり無理なくできました。
今でも薬は持っていますが、お守りがわりとしての感じですかね。
医師が語る:成功する人の共通点
- 「急がず、少しずつ」という方針を守れる
- 睡眠習慣を整える努力ができる
- ストレス管理に積極的(散歩、瞑想、日記など)
- 医師に状況を正直に伝える
まとめ
睡眠薬を安全にやめるためには、薬の種類を理解し、必ず医師のサポートを受けながら慎重に進めることが重要です。
急な断薬は体に大きな負担をかけ、逆効果になることもあります。
生活習慣を整えながら段階的に減らすことで“自分の睡眠力”は必ず戻っていきます。焦らず、着実に進めることが成功への近道です。
本記事は一般的な医学情報および体験談を基に作成しています。睡眠薬の減薬や中止は必ず医師・薬剤師に相談して行ってください。

