コラーゲンは肌にいいとは聞くものの、なぜコラーゲンが大事なのか理由がわからない人もいるのではないでしょうか?
コラーゲンが肌に必要とされる理由と働き、そしてコラーゲンが多く含まれる食材についてご紹介します。
また、コラーゲンはサプリメントや食材でも意味があるのか、期待できる働きを見ていきましょう。
コラーゲンの基本的な働き
コラーゲンは全身のいろいろな場所に存在しています。コラーゲンの働きは、肌だけに留まらないことをご存じですか?
コラーゲンの働きについて、それぞれの特徴をご紹介します。
1. 肌の弾力を保つ
コラーゲンは肌組織の中でも、重要な役割を持ったタンパク質の一種です。なんとタンパク質のうちの3割を占めており、皮膚や骨といった全身のいろいろな場所に存在します。
特に肌には繊維性コラーゲンがあり、コラーゲンによって肌の弾力をサポートし、シワやたるみの目立たないハリのある肌へと導くのです。
2. うるおいのある肌を作る
うるおいのある肌をキープすることも、コラーゲンは重要な働きをもっているのです。コラーゲンは体内にあるうちの4割が、皮膚に存在しています。コラーゲンは肌のうるおいを保持して、つやのある状態を保つのです。
美容面においてコラーゲンが不足することは、肌のたるみやシワなどのさまざまな悩みにつながります。
また、コラーゲンがあることでうるおいを長期間キープできることから、肌のコラーゲンが不足した状態では外から保湿するだけではうるおい不足を感じやすいのです。
3. 関節をなめらかにする
コラーゲンは関節軟骨の主成分としても知られています。コラーゲンは丈夫な骨を作る手助けをしており、骨や筋肉、関節などの運動機能との関わりも深いのです。
頑丈な骨は外部からの衝撃を防ぎ、骨折などの怪我を予防します。また、スムーズにひじやひざを動かすための関節をなめらかにする働きも、コラーゲンによって可能にしているのです。
コラーゲンは年齢を重ねると、体内で不足しがちです。すると関節同士のなめらかさが減り、腰の曲げ伸ばしや歩行がやりづらい状況になってしまいます。
4. 健康的な粘膜や血管を作る
コラーゲンは体内の様々な組織、特に粘膜や血管の構成成分として存在します。特に血管や粘膜は、コラーゲンによって適度なハリとうるおいを保つことが、健康を維持するために欠かせません。
健康な粘膜は感染症から守り、強靭な血管は循環系統の健康をサポートするのです。このようにコラーゲンは肌のこと以外でも、
コラーゲンは体内の様々な部位で重要な役割を果たしているのです。
コラーゲンを維持するには、食事やサプリメントからの摂取が一つの手段となります。
美容にも健康にも欠かせないコラーゲン
コラーゲンは全身にあり、これまで29種類も発見されています。どれも三重らせん構造になっており、アミノ酸によってつながっています。
つまりコラーゲンのためにはアミノ酸が欠かせません。
コラーゲンは年齢とともに減少してしまう
コラーゲンは残念ながら、歳を重ねるごとに体内にある量が減っていってしまいます。赤ちゃんなどの子供の肌が、もっちりと弾力があるのは、まさにコラーゲンの働きによるもの。
豊富なコラーゲンが肌を守っており、ハリのある状態をキープしているのです。年齢を重ねるとシワやたるみが目立つのは、コラーゲンが減ったことによるハリ不足が大きく関係しています。
コラーゲン不足の兆候と対策
コラーゲンが体内で不足すると、全身にいろいろな変化が起こります。特に肌を中心に、美容の悩みを引き起こすきっかけになるため、コラーゲン不足にならないように早めの対策が必要です。
兆候1: 乾燥やかさつき
コラーゲン不足が続くと、皮膚の水分バリアが低下し、乾燥やかさつきが生じやすくなります。コラーゲンが肌のうるおいをキープする水分保持力を持っているのです。
加齢や紫外線などで肌が弱ると、コラーゲンが減ってしまい肌の乾燥につながるのです。
兆候2: 弾力の低下としわの増加
コラーゲンは肌の弾力を維持する役割があり、繊維質のようなコラーゲンが網状になることで、ハリやうるおいを保っているのです。
コラーゲンが不足すると、だんだんハリ不足を感じる傾向があります。特に皮膚が薄く、水分を溜め込みづらい目元や口元は、細かいシワができやすい部位です。
サプリメントやコラーゲンの豊富な食材を摂取して、肌の弾力性をサポートしましょう。
兆候3: 肌のたるみが気になる
コラーゲンの不足は肌のサポート機能に影響を与え、たるみが生じやすくなります。顔全体がなんとなく下がってきた印象があったり、体重が変わらないのに二重アゴになったりするのは、たるみによって肌が下がってきているサインです。
フェイスラインが変わってきたのなら、以前よりもコラーゲンが減っていると考えてコラーゲンを含む食品やサプリメントを取り入れ、肌の引き締め効果を促進しましょう。
兆候4: 肌がくすんで見える
コラーゲンの減少によって、肌がくすんで見えることがあります。これはハリのある肌によって光を反射していることで、透明感が生まれているためです。
コラーゲン不足で肌のハリが損なわれると、光が反射しなくなってしまい、くすみが気になってくるのです。肌のくすみはほかにも、血行不良や紫外線ダメージなど、さまざまな
栄養バランスの取れた食事やコラーゲンサプリメントを摂りながら、肌の明るさを保つ努力が大切です。
兆候5: 実年齢より老けてみられやすい
実年齢よりも老けて見えることは、コラーゲン不足の影響かもしれません。
コラーゲン不足は肌のたるみやくすみなど、年齢を感じる肌になりやすいのです。だからこそ積極的なコラーゲン摂取によって、肌の若々しさを維持しましょう。
食事とサプリメントからのコラーゲン摂取
食事とサプリメントを元に、コラーゲンを摂ることで体内のコラーゲンのサポートになります。普段から意識してコラーゲンが多い食材をとりましょう。
1. コラーゲンを多く含む食材とは?
コラーゲンを多く含んでいる食材は、鳥の皮や牛すじなどがあります。また、シャケなどの魚の皮にも豊富に含まれているのです。
革や牛すじだけでなく、肉を取ることも大切です。タンパク質不足も、健康的な肌づくりのトラブルにつながってしまいます。だからこそ、これらの食品をバランスよく摂り入れましょう。
2. サプリメントの効果的な摂取方法
食事と一緒に摂ることで吸収が良くなるコラーゲンサプリメント。
特にコラーゲンペプチドやヒアルロン酸が配合されたものが、肌の健康をサポートします。摂取タイミング
ただし、コラーゲンのサプリメントのみでは、思うような肌の変化が得られない可能性があります。
その理由はコラーゲン不足が原因による、肌悩みの可能性とは限らないためです。コラーゲンサプリを摂取して、肌に変化があるのはタンパク質不足が補われ、慢性的な栄養不足の改善につながるケースです。
しかしコラーゲンサプリのみに頼っていては、ほかの栄養素が不足してしまい目に見えるような肌の変化は期待できないのです。ポイントはコラーゲンサプリだけでなく、ビタミンやミネラルが摂れるものを選ぶこと。
バランスよく栄養素を摂ることが、サプリメントの効果を引き出すうえで欠かせません。コラーゲンサプリメントを摂る際には、あらかじめマルチビタミンなど不足しやすい栄養と一緒に摂取しましょう。
体のコラーゲンを保つための生活習慣
コラーゲンを保つには、これ以上減らさないための健康的な生活習慣が求められます。ポイントは、うるおいを保つための水分と、成長ホルモンを刺激することです。
適切な水分補給
コラーゲンには適切な水分補給が必要です。なぜならコラーゲンをとっていても、うるおいの元がなければ肌の弾力はキープできません。
人間の体は多くが水分でできており、適切な水分補給をすることが健康的な肌と体づくりに欠かせません。1日の水分量は2リットルが目安です。
飲み物としてだけでなく、味噌汁やスープといった食事から水分を補う形でも問題ありません。
睡眠による成長ホルモン促進
コラーゲンの分泌を促すには、良質な睡眠を心がけましょう。良質な睡眠は、眠っている間の成長ホルモンの分泌につながります。
この成長ホルモンこそが、ダメージを修復して肌に必要なコラーゲンをはじめとするうるおい保持機能の回復を手助けしてくれるのです。毎日の睡眠時間は最低でも7時間は確保し、そのうえで生活リズムを整えましょう。
サプリはアレルギーに注意
サプリを飲むと、コラーゲンの元である線維芽細胞が刺激されることがあります。その結果、肌のハリの元となるコラーゲンの産生が増える可能性があるのです。
ただし、だからと言ってコラーゲンサプリをむやみに摂ることは危険です。なぜならコラーゲンサプリに含まれる成分によっては、アレルギーを引き起こすリスクがあるためです。
コラーゲンの原料となるものは、動物や魚介が中心です。たとえば魚介アレルギーや乳アレルギーがあると、原材料の影響を受けて思わぬ形でアレルギー症状が出る可能性は考えらえるのです。
実際にサプリを摂ったことで、アナフィラキシーショックを発症するなど、命に関わる状況になるケースも考えられるのです。サプリメントでコラーゲンを摂る量は、1日の摂取目安量である5~10gを守りましょう。
まとめ
コラーゲンは肌のハリやうるおい、さらに関節の動きや血管にいたるまで、全身に必要なものです。コラーゲン不足は肌のハリ不足などの美容トラブルだけでなく、健康的な体を維持するためにも重要な栄養素であり、意識して摂りたいものです。
しかし、コラーゲンが含まれる食材を摂るだけでは、なかなか体内で不足するコラーゲンを補いきることは難しいです。日頃からしっかりと睡眠をとり、適度に水分を摂取することが重要です。